2★現役認可外保育施設園長による、無認可保育園の人員配置基準と収支シュミレーション

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無認可保育園託児所経営儲かるか

もう1つの記事で認可外保育施設(無認可)の設置の仕方をまとめましたo(^-^)o

https://souchan-daisuki.okinawa/2018/01/09/post-1858/

細かいところまで書くとまだまだありますし、他の内容は開業後でもとりかえしのつくレベルのものなので、開業後に少しずつ対策していっても大丈夫です。

ですが人件費についてはそうもいきません。

開業して、やっぱりお金苦しいんでやめます! なんて簡単には言えませんよね。

が、認可外の状況を知らずに開園して、1年経たずに閉園する園はたまにあります。

異業種から参入すると特に驚くくらい実入りが少ないですしね(^-^;

そんな認可外のお金事情をまとめました。

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無認可保育園を経営する際の最大の課題。人件費がとにかくかかる。人員配置の基準の計算は? 保育士は何人必要なの? 無資格者はカウントに入れていいの?

とにかく、何よりも何よりも頭を悩まされることになるのが人件費。

認可外指導監督基準に基づく人員配置基準。

これは無認可と言われる(これはただの通称であって、正確には認可外保育施設といいます)、保育園や託児所すべてが守らなくてはならない基準です。

まず、保育関係の仕事をしている人は知っているでしょうが

0歳   おおむね3人につき保育者1名

1・2歳 おおむね6人につき保育者1名

3歳   おおむね20人につき保育者1名

これを施設全体の合計数で割ります。

0歳3人、1歳3人、2歳3人の施設だと2人の保育者がいればいいわけです。

認可外保育施設は指導監督基準という基準のもとに、県から立ち入り調査を受けます。

その際に、この人数を守っていなければ、業務停止命令をされることもあります。

一応法律ですからね。

そんな感じで受け入れる園児に対する職員の数というのは決まっています。

資格者の割合は? 無資格者もカウントに入れていいの?

有資格者の割合

さきほどの人数の中で、3分の1は看護師か保育士の資格を持ってる有資格者でなくてはなりません。

そしてそれは保育者が2人の場合は、1人が有資格者でなければなりません。

無資格者について

ということで、無資格者もカウントに入れて大丈夫です(^_-)v

ちなみに私も無資格者です。(^-^;

https://souchan-daisuki.okinawa/2017/10/26/post-1930/

完全に無資格でも構いませんが、自治体が年に1度ほど大掛かりな講習を行っています。

【子育て支援員研修】

というものがありまして、無料ですし、れっきとした履歴書に書ける資格です。

認可園でも働ける資格なので、園長に話してこちらを受講させてもらえたらすごく勉強になりますよ。

法律を守った人員配置基準にすると、収益はどうなるのか。シミュレーションしてみた。

無認可保育園の見込収入と支出

とある園の収入を考えてみましょう。

沖縄県の認可外保育施設は全国の中でも激安です。

0歳で30000~40000が普通なんですよ。

すると、高い40000円で考えると

0歳3人×40000=12万

1歳6人×40000=24万

2歳6人×40000=24万

3歳以上20人×4万=80万

3歳以上児の4万円は、沖縄ではまず現実的ではありませんね。

ついでに言うと、3歳以上児はほぼ認可園に入れます。

なのでそもそもあまり入園しません(^-^;

どちらかというと、小さい頃に入園してそのまま残っている。という子がほとんどですね。

どうしても3歳以上が欲しければ、英会話や体操など、幼児教育に相当力を入れないと生き残るのは難しいと思います。

はい、ここからですね。

衛生費、消耗品費、給食費、保育材料費、検診代、損害保険料、職員検便費、事務用品費、光熱費、家賃、人件費

を、引いてから経営者の給料です。

何はなくとも人件費

基本的には保育園は11時間開園なので

時給800円×8時間×20日=128,000円×二人

時給800円×3時間×20日=48,000円×二人

合計346,000円

この内の一人を経営者が入っているという設定で計算してみます。

(これは土曜日休みの園を想定しています。本当は土曜日も開けないと集客は難しい地域がほとんどです)

さらに調理・配膳・洗い物をする間も原則の人数は守らなければいけません。

午前のおやつの時間も考えると

調理員として8:30~16:00勤務くらいの人件費も出ます。

実働7.5時間として×20日で12万。

合計466,000円。

で、このシミュレーションは保育者が4名交替の場合ですね。

なので実質は保育者2名カウントです。

なぜなら、8時間勤務を越えると3時間勤務の人にバトンタッチして帰宅します。

つまり、現場に常にいるのは二人ずつだけ。

ということで2名カウントになります。

で、2名の保育者だと、何人の子どもを見れますか?

0歳 3人+1歳2歳 6人=9人。

9人×4万=36万。

。。。人件費、いくらかかるんでした?(^-^;

わかります? すでにマイナスなんです。

もちろん、補助金もありますよ。

沖縄県でいうと、給食費が1歳以上1人1日89円。0歳1人当たり26円

検診費1人1000円

損害保険料、1人300円

検便費 月1500円

わかりますか? 補助金をもらってもまったく足りません。笑

これらの補助金はあくまで園が支払った金額に対して、少しだけ補助してくれるもの

手元に残るようなものではないんです。

さらには、肝心の人件費には当てられもしない

他にも研修事業という補助金もあります。

そちらは年に12万で使い道は施設整備か子どもたちのおもちゃなどと決まっています。

つまりはこちらも人件費に回せない

もちろん、他の事業を行っている方は思うでしょう。

補助金をもらえるだけマシだ。と。

私も元々保育とは関係のない事業を行っていたのでそう思いもします。

思いますが、保育園は法律で利益に干渉されるんです。

収入(園児の数)と人件費がとにかく釣り合わない業種なんですよ。

では、+利益にするための裏ワザ?を記事にしたのでそちらもどうぞ(*^_^*)

確定申告も大事!無料で使える「弥生のクラウド確定申告ソフト」

https://souchan-daisuki.okinawa/2018/01/09/post-2133/

https://souchan-daisuki.okinawa/2018/01/09/post-2125/